Responsible Party(責任者)情報記入時の注意点|EIN申請ガイド

米国のEIN申請時において、Responsible Party(責任者)の情報は非常に重要です。本ガイドではIRSの定義、法的要件、記入のポイント、よくあるミスについて解説し、スムーズな申請をサポートします。

Responsible Party(責任者)情報記入時の注意点:EIN申請に必須のポイント

米国のEmployer Identification Number(EIN)を申請する際、最も重要な情報の一つがResponsible Party(責任者)の情報です。不正確または不完全な情報は申請遅延、IRSからの問い合わせ、または申請拒否の原因となります。本記事では、Responsible Partyの定義や法的要件、記入時の注意点、よくあるミスを解説し、正確な申請をサポートします。


1. Responsible Partyとは?

IRSによると、Responsible Partyとは、申請者の事業体を「管理・運営し、資金や資産にアクセスできる個人」を指します。

  • 企業の場合は通常、オーナー、ジェネラルパートナー、または主要役員が該当します。
  • トラスト(信託)の場合は、通常、トラスティ(受託者)です。
  • Responsible Partyは「個人」である必要があり、法人や団体は原則不可です(IRSが特別に認めた場合を除く)。

2. IRSのResponsible Partyに関する要件

  • 正式な氏名:パスポートやSSN、ITIN記録と一致している必要があります。
  • 納税者番号(TIN):SSN、ITIN、または非居住者の場合は郵送やFAX申請時に「外国人(Foreign)」として申請可能な場合があります。
  • 米国住所:IRSとの連絡のために米国住所が推奨されますが、非居住者の場合は外国住所も許可されています。
  • 個人であること:法人名義は不可(政府機関は例外)。

3. よくあるミスとその回避方法

  1. 会社名をResponsible Partyとして記入する。
  2. 氏名とTINがIRSやSSAの記録と一致していない。
  3. 責任者が変わった後に情報を更新しない(変更後60日以内にフォーム8822-Bで報告必須)。
  4. 必須項目を空欄にする、または不明瞭に記入する。

4. Responsible Partyの変更方法

責任者が変更になった場合(新しいオーナーやCEO、トラスティなど)、IRSに必ず通知する必要があります。

  • 使用するフォーム:Form 8822-B
  • 通知期限:変更から60日以内
  • 通知方法:フォームの指示に従い郵送

5. スムーズなEIN申請のためのベストプラクティス

  • 提出前に氏名とTINをよく確認する。
  • 郵便物が確実に届く住所を使用する。
  • 記入したSS-4フォームのコピーを保管する。
  • 非居住者は、IRSからの確認依頼に備え、身分証明書類を用意しておく。

まとめ
Responsible Partyの記入は単なる形式ではなく、IRSが事業体の責任者を把握するための法的要件です。正確かつ最新の情報を提供することで、申請の遅延を防ぎ、事業の税務コンプライアンスを維持しましょう。